天国からのメール
そう返すと、また一分もしないうちにメールが返ってきた。


『……突然メールしたって信じてもらえないよね。わかった。じゃあ、私と聡しか知らないことを聞いてみて』


はぁ?というような面持ちで、聡は力強くボタンをカタカタと押し、返信した。


『おちょくるのもいい加減にしろ。絶対お前が誰だか突き止めてやるからな!』


すると、またもやすぐにメールがきた。


『何で信じてくれないの?太田聡、19歳、誕生日は9月14日、身長172センチ、体重60キロ、しっかり者だけどおっちょこちょいで、段取りが悪い。よくキレるけど、本当は小心者。趣味はダーツで、嫌いなものは虫。どう?これほど聡のことわかってる人って、他にいる?』


聡はメールを読み終えると、今度は少し寒気がした。


『キモッ。何、お前?ストーカー?そんなことくらい、調べりゃすぐわかることばっかだろ。ってゆうか、俺のことそこまで調べて、一体どういうつもりなんだよ!』


そうメールを打ち、送信ボタンを押そうとしたが、ためらった。


もしかしたら……


……いや、そんなはずはない。絶対いたずらだ。


そう確信すると、送信ボタンを強く押した。


「何なんだよ、一体……」


聡は携帯電話を机の上に放り投げると、布団の上にドサッと寝転がった。


その直後、再び携帯電話が鳴った。


「もう!一体誰なんだよ!」


頭を掻き毟り勢いよく起き上がって携帯電話を開くと、メールを見た。
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