天国からのメール
『そうだね。理由がわからない以上は……』


家に着いた聡は、「ただいまー」と言って食卓に座る。それに気づいた聡子。


「おかえり。ご飯、できてるよ」


そう言って聡の前に白ご飯、味噌汁、きんぴらゴボウ、おでんを置く。


「練習は順調なの?あとちょっとしかないんでしょ?」


と、何も知らずに呑気に聞いてくる。


「あぁ、順調だよ」


適当に促す聡。ボーっとテレビを見ながらおでんを口に運んでいると、携帯電話が鳴った。


サブ画面に『和樹』という文字が出ている。


「……和樹?」


めずらしいなと思いつつ、聡は通話ボタンを押した。


「もしもし?聡か?」


「おう和樹、どうしたんだよ?」


「お前、今日どうしたんだよ?なんか暗かったぞ」


聡の箸が止まる。


「え?いや……なんでもねぇよ、ハハハ」


とりあえず、笑って誤魔化そうとする聡。


「なんでもねぇことねぇだろ。全国大会進出だってのに、なんでずっとシケた面してんだよ?」


「本当になんでもねぇよ。ちょっと腹の調子が悪かったんだよ」


「本当だな?竜太も妙にテンション高かったし……お前ら、何か俺に隠してないだろうな?」


ドキッとする聡。
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