好きです、先輩。
「…あぁ。大丈夫、俺、どうせこの道通るからさ。」
ニコっと微笑む先輩。
嘘ぉおおお。
嘘ついたのばればれじゃんっ。
はうぁ…。
失敗。
もう緊張しすぎて心臓破裂しそうだよ…。
「学校はどう?少しは慣れてきた?」
「あ、はい。」
「そっか…。
星宮さんて、いつも明るいし、友達多いんじゃない?」
…今の。
ほめられてる!?
いやいや!
え!?
ほめられた!?
「そんなこと…ないですよ??」
あたしは俯いて言った。
まぁ、友達ならいっぱいいるけどね。
「そう?」
「はい。
それを言うと、西山先輩も、人気者ですよね。」
「ははっ、それは勝手になってたからな。」
笑いながら言う先輩。
学校の王子さまが、あたしの隣を歩いているなんて…。
夢にまで…。
あ。
夢。
先輩に、キスされる夢。