好きです、先輩。


あたしは、無意識に、唇に触れる。
…ずいぶん生々しい夢だった。


「星宮さん?」

「ん……え?あ、はい?」

「いや、ぼーっとしてたから…」

「そうですか?ごめんなさい…」


そんなやり取りをしていると、
あたしの家の前についた。


「あ、あたしの家、ここなんで…。」

「そっか。また一緒に帰ろうな。
んじゃ、明日。」


手を振って歩いていく先輩。

"また一緒に帰ろうな。"


…帰ってくれるのかな…。


家に入ると、ママに「遅いっ!」
って怒鳴られてしまいました。


まぁ、無理もないか…。
もう9時30分だし。




< 12 / 29 >

この作品をシェア

pagetop