好きです、先輩。
あたしは、下を向いたまんま、黙りこむ。
「「………………」」
しばらく沈黙が続く。
沈黙を破ったのはあたし。
そりゃそうか。
声をかけたのあたしだもんね。
「……な、なんでもないです。」
笑って言った。
「そ?」
「ごめんなさい、用もないのにとめちゃって…。」
「いいよ、構わない。」
先輩は、にこっと笑って言う。
「それじゃ、俺行くね、星宮さんも、遅れないように。」
笑顔で手を振り、屋上から出ていく先輩。