好きです、先輩。



あたしは、唇を噛みしめた。


弱虫。


いいや。

弱い虫。


馬鹿だな、あたしってば。
「好き」って言っちゃいそうになってた。

馬鹿だな、あたし。


それでも、いえばよかった。
少しは変わったかも知んない。

良い方向なのかな。
悪い方向なのかな。

わかんない。


その場に座りこむ。


「ふぇっ…。」


< 19 / 29 >

この作品をシェア

pagetop