好きです、先輩。



「とりあえず、保健室行くか?」

あたしは、ゆっくり、首を横に振った。

なんか。
怖かったな。

死んじゃったら、先輩に会えないんだもん。

怖かった。

「え。星宮さん?」

「へ……。」

頬を伝う雫。
なんで、涙が出るの。


「どっか痛い?」

あたしは首を振る。

「どうした?」
あたしの頭をなでる先輩。

「……った…。」

かすれ切った声で言う。

「ん?」

「怖かったよう…」

先輩に抱きついた。
今は誰かにぎゅってしてもらいたくて。


< 27 / 29 >

この作品をシェア

pagetop