弱気な僕と死神娘

力の均衡が続く。
しかし、死神と言えど女の子。
全力での引っ張り合いに少しの疲れを見せた。
僕はそこですかさず、グンッと思いっきり力を入れて鎌を引き寄せた。


「わ、わっ…!?」


彼女はびっくりして鎌をつかみ直すが、時すでに遅し。
鎌は僕の手の中に…

―――と一瞬歓喜した瞬間、鎌と一瞬に彼女も引き寄せてしまっていた。


ドサッ。


彼女は僕の上に倒れ込んだ。


顔が…近い…。


見つめ合う。


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