シャッター
放課後、教室に人気がなくなったころ朝飛が光希の席に来た


「ねぇ」


意外にもさきに光希が口を開いたものだから、朝飛は少し驚いたようだった



不思議そうにする朝飛に光希は鞄から取り出したものを見せた


「これ」


それを見て朝飛は目を丸くした


そして光希を見て目を輝かせた


「それ俺の写真集やん。見てくれたん!?」


光希は朝飛があまりにも嬉しそうにするので少し戸惑った


「う、うん…。たまたま見つけて…」



「どうやった!?」


「綺麗だったけど…」


それを聞いて朝飛はさらに目を輝かせた


それが光希には眩しくて、つい下を向いてしまう


「そうやろ!モデルやってみたくなったやろ?」


光希は苦笑いした

「それは…」


写真集を見て朝飛が真面目に写真を撮りたいと思っていることはわかった光希だったが、まだ迷っていた


朝飛は大きな声で言った


「俺があんたも綺麗に撮ったったる!」


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