シャッター
先のほうでなにやら声が聞こえる


誰かが騒いでいるのかと、光希は目をこらした


その声は何回も聞こえ、それが誰かを呼んでる声だと気づいた


見るとこちらに手を振っている人物がいる


光希は周りをキョロキョロと見渡し、自分の近くに人がいないのを確認した


どうやらその手は光希に向かって振られているようだ


光希は歩いてその人物のほうへ行く


「おーい!こっちや、こっち!」



光希は声が聞こえて目を丸くした


その人物は手を振りながら、光希のほうへ駆け寄ってきた


朝飛だ


肩で息をしながら朝飛は笑顔を見せた


「若松くん…」


光希は驚きを隠せないまま朝飛を見つめた


「やっぱり、あんたか!前もここら辺におったけど、地元なん?」



光希は頷いた


朝飛は学校にいるときよりも、休んだからなのか髪が四方八方にうねっていた


その上、スエットだった


どうやら身だしなみに関してはズボラらしい


「ほんま!?俺、ここら辺に引っ越して来たねん。ラッキーやな」


光希は苦笑いした


「うん、てゆうか、なんで学校休んでるの?」


朝飛の様子からして決して体調不良で休んでるとは思わない

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