未タイトル
「良かった沙里梨がいて〜」
会計は大体わたしが出す。
エリの分はもちろん
時には彩香の分も出す。
“財布忘れちゃった”
“今お金ないんだ、貸して”
エリの理由はたいていこんなところ。
貸して なんて言って
返ってきた試しがない。
だから 五千円なんて
あっという間になくなってしまう
月に一万のお小遣いじゃやりくり出来ず
今では親に頼みこんで
三万にしてもらっている。
普通の親なら そんな大金どうするの
なんて言うのだろうけど
うちの親はそんな事言わない。
なんたって私には
無関心だから。