白銀の女神 紅の王
「忠告を聞かないのなら、強制的に寝かせるまでだ。」
そう言って、抱きあげられた体は、すぐに下ろされる。
下ろされた先は、当然ベッド上。
せっかくシルバとすごせる時間なのに…
残念に思いつつも、これ以上迷惑をかけるわけにはいかない。
そう思って、素直に横になろうとした時だった。
ギシッ―――――
ベッドが、大きく軋む。
え?……と思った時には、すでにシルバの腕の中で。
広い胸に抱えられたまま、体はベッドに沈んだ。
ドクンッ――――
心臓が大きく跳ねる。
「あっ…あの………」
ドキドキと震える声で、精一杯の声を上げる。
突然の事で、小さな抵抗を見せるが…
「言い訳なら聞かないぞ。」
そう言って、先程抱きしめた様に隙間なくシルバの体に縫いとめられる。
「で、でも…もう寝るんですか?」
現時刻も分かっていない癖に、そんなことを言う。