白銀の女神 紅の王
「ふぁ……ゃ…シル…バ……」
気付けば全身から力が抜けていて。
ふにゃりとなった体がベッドに沈んでいた。
「エレナ……」
止む事なく振って来る口づけ。
それはとても優しくて。
時折深く繋がる口づけは、求められている様な気がして…
シルバの言う通り、溢れんばかりの気持ちが伝わってきた。
「愛してる…シルバ…」
「あぁ。」
うわごとのように繰り返す告白に、シルバはただそう言って答える。
“愛している”
まどろむ意識の中で聞こえたのは、一度だけと言われていた言葉。
けれど、確かに私に届いた。
それは、シルバの睦言か。
それとも……――――