白銀の女神 紅の王
「下らん情報だったら二度と無駄口叩けないようにするぞ」
「フンッ、誰に向かって言っている」
ただ一つウィルと違うところは恐ろしくプライドの高い貴族だと言う事。
負けず嫌いで、傲慢で、自尊心が高い。
昔から同じ学び舎で学んできた俺たちは俗に言うライバルと言うやつで。
常にトップの成績を収めていた俺はよく目の敵にされたものだった。
奴の方が年上だからということもあって、当時は相当悔しかったようだ。
最近は昔ほどではないが…
「大した自信ですね」
「当然だ」
鼻高々にそう言うそのプライドの高さだけは健在だ。
「ならばさっさと話せ。お前と違って俺は暇じゃない」
腕を組み椅子に深く座りなおしてそう言えば…
やれやれ…せっかちな奴だと呟きながらその“情報”とやらを話し出す。