ナンパ男との恋2
「何、百面相してんだ?」

普通に 目が開いて
不思議そうに
私を見ている輝樹。

「え~っと・・・ううん?」

会話になってないし・・・

「8時か・・・
もう帰ってきてるか。
ほら、春菜 行くぞ」

「え?あ、はい」

よく分からないまま
輝樹の後に続くように
リビングへ入ると

輝樹の両親が
2人で くつろいでる所だった。

「もう すっかり
傷が見えなくなったね。
女の子なんだから
無茶したらいけないよ?」

優しそうなお父さんの言葉に
苦笑いの私・・・

「親父、悪いんだけどさ、
この書類書いてくれない?」

「輝樹が俺に頼み事なんて
珍しいな。何だ?」

封筒の中の書類を差し出すけれど

「何だ、これ?」

いまいち理解できないらしい・・・

「来月から こいつと住むからさ。
保証人の欄に書いて。」

「住むって、春菜ちゃんと
同棲するって事か!?
あっちの親は何て言ってんだ?」

「ちゃんと了解もらったから
大丈夫だし。
明日持って行かないといけないから
書いといて?」

「書くのは構わないが・・・
大丈夫なのか?
この家で 一緒に住んだ方がいいんじゃないのか?」

「大丈夫だって!
んじゃ、頼んだから」

「あ、あぁ・・・」

心配そうな表情だ・・・・
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