ナンパ男との恋2
「じゃ・・・
いってくるわ」

「あ、これ・・・」

オズオズと
作ったお弁当を差し出すと

「朝早くから 頑張ったな」

と、子供を褒めるように
頭を撫でてくれた。

そんな事されると
離れたくないくらい
抱きつきたくなる・・・

それでも、グッと堪えて

「ううん、気をつけてね」

そう送り出す自分は
少しだけど
大人になった気がする。



けれど・・・・
輝樹のいなくなった部屋は
静まり返って・・・

ベッドに横たわると
輝樹の体温が
まだ残っていて・・・

無性に寂しくなる。

テレビをつけ
食器の後片付けをしながら
洗濯機のスイッチを入れる。

何かしてないと
寂しくて仕方がない・・・

もしかすると
一緒に暮らす前よりも
今の方が
欲張りになってるのかもしれない。

24時間 一緒にいたい。

そう思ってしまう。

一緒にいても
好きすぎて 
離れたくない。

今まで以上に
重症だ・・・。


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