ナンパ男との恋2
第十六章 自信と不安
ベランダに出て
輝樹の洋服を干してると
自分でもバカだなって
完全に頭いかれてるって思うけど・・・

ヤバイくらい
この 輝樹の服を干すっていう事が うれしくて、幸せだと思ってしまう。


「あ・・・おはよ・・」

ダルそうな声が隣から聞こえ 
ふっと我に返り目を向けると

輝樹の知り合い?の
隣のお姉さん・・・

「おはようございます」

不安はあるけど
お隣さんだし・・・

笑顔で挨拶しておかなくちゃ・・・

けれど、
そんな私に

「ねぇ、輝樹
私の事 何か言ってた?」

「いえ・・・」

「忘れてるはずないんだけどねぇ・・・」

容赦なく 不安を煽るような事を言い放ち
余裕の笑みを浮かべ
残された私は
愛想笑いすらできなくなってしまう・・・

ほんと、
全然 成長できてないじゃん・・

なんて
自分を責めたくなってしまう。

「まっ、いっか。
さーてと 寝よ~っと。
おやすみ」

「おやすみなさい」

おはようって言って、
また おやすみって言って
私って
本当 言われるがまま・・・

なぁにやってんだろ・・
 
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