ナンパ男との恋2
「あの女に親切しても
いい事ないって言ったのに
まったく、春菜ってば・・・」

昼休み、美香に嫌味を言われつつ
私は 緒方さんの待つ渡り廊下へ向かった。

「緒方さん、話って・・?」

一人、外を眺める緒方さん。

「佐々木さん、遅かったね。
まーいいけど・・・」

遅かったねって・・・・
ごはんくらい ゆっくり食べさせてよ・・・

なんて、少し ムッとしてしまうのは きっと 私が緒方さんの事を あまり好きじゃないからだろう・・・

・・・私ってば性格悪い。


「それで、話って?」

「前さ、佐々木さんの知り合いの人達と遊んだじゃん?」

遊んだ・・・??

遊んだ記憶はないんだけど
もしかして・・・

「いとこくんと輝樹の事・・?」

「名前は分かんないけど
うるさい車に乗ってた人達・・」

やっぱり
輝樹たちの事だ。

「その人達がどうかしたの?」

「紹介してもらえない?」

「はっ!?」

思わず すごい声が出てしまった・・・

「あの金髪っぽい髪の・・」

金髪っぽい髪って
いとこくんも輝樹もなんだけど・・

「えっと・・・」

どっち?って聞いたら
紹介しないといけなくなるし・・・

「ほら、佐々木さんの事
春菜って呼んでた・・人
分かる?」

分かるも何も
どっちって聞いてないのに
言わないでよ・・・

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