ナンパ男との恋2
「心配そうな顔しなくても
親もいるし、
何かあったら 大声で叫んでいいしさ」

少し笑いながら
マンションの鍵を開けると
緊張した私の頭を
軽く叩いた。

玄関に入ると
亮くんのお母さんらしき人が
部屋から出てきた。

「誰かと思ったら
珍しく早いのね~
あら、彼女?」

ただでさえ緊張してる私に
いきなり、亮くんのお母さんと話すことになるとは・・・・

「あ、いえ・・・
初めまして。」

「ゆっくりしていってね」

「ありがとうございます・・」

亮くんの後に続き
突き当たりの部屋へ入ると
いとこくんの部屋と似たような感じに
散らかり放題だ・・・

「座れるような場所に
どこでも座っていいよ」

とは言われたものの・・・

散乱した本を 少しまとめて
横にずらし
ようやく座れた。

「DVD観る?」

「あ、うん」

何のDVDか分からないけど
とりあえず
うん。という私は
本当 自己主張がないんだと
つくづく思う・・・・
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