青空。

翌日、職場に通勤する途中で人だかりが出来ているのを見かけた私は、人だかりの場所へ向かった


その人だかりが出来てたのはレストラン"夜空"だった



"夜空"のドアは壊され、店内は荒らされ、窓を壊られ床にはゴミや酒の瓶などが割られて散らばっている
"夜空"の看板がペンキで塗りつぶされ、壁にもペンキで塗られていた


あまりにもひどい状態だった


人混みの先頭に行くと、マスターさんと幸宏さんがいた


｢あのっ…これは一体…｣

私の声に幸宏さんは
｢君かぁ～…久し振りだね…閉店したあとにやられたみたいでさ……｣


｢まぁ、派手にやられたな<ゆき>…しばらくは片付けで閉店するしかないな…｣


｢本当ですねマスター…どこの酔っ払いか知らないですけど………こんなにやられたのは久しぶりですね……｣


マスターさんと幸宏さんは残念そうでだったけど、あまり気にしてはいなかった


｢ひどい誰がこんな事……｣

もしかして…………
『お前が俺の言う事を聞かなければ"夜空"が壊されると思え!!』
順の言葉が頭の中をよぎった
私が昨日、順のキスを拒んだから？
だから"夜空"を壊したの？
私が順の言う事を聞かなかったから？
私のせいで"夜空"はこんな姿になったの？




私はその場にいるのが嫌になって、慌ててその場を離れて職場に行った
職場に着くなり、順を部屋に連れて行く



｢あれは一体どういう事ですか？｣

｢なんの事だ志保？｣

｢"夜空"をあんな姿にしたのは順さんでしょ？｣


｢だとしたらどうする？｣

｢どうしてあんな事……｣


｢思い当たるだろ？
志保……昨日、俺の言う事を聞かなかったから"夜空"を壊した!!お前が悪いんだ志保!!｣


｢昨日は…すみませんでした……<順様>に逆らって……なんでも言う事を聞きます……だから…もう"夜空"を壊さないで下さい｣

泣くのをこらえて私は言った


｢よく聞け志保!!今度俺の言う事を聞かなかったら、今度はもっと"夜空"がひどい事になるぞ!!｣


｢………わかりました、なんでも言う事を聞きます｣


私は悔しさを我慢して唇を噛み締めた