青空。
病室には由香だけが残ってる


「今日は、面会終了までいるね……」


「…………ねぇ由香?」


「何、志保?」


「あんたハメたでしょ……」


「えっ??なんの事~?」
白々しい顔をする由香


「幸宏さんの事だよ~……由香さ、幸宏さんが"夜空"に働いてるの知ってて私に教えたでしょ~?」


「ちちち、違うよ~」


「…由香嘘つくのヘタすぎ、私には嘘つかないって約束したよね?」

私は由香のほっぺをつまむ
「本当の事言わないと離さないよ……」


「ふぁなふ~ふぁなふからゆるふぃて~しふぉ~(話す~はなすから許して~志保~)」

「よしOK」

私はにっこり笑顔で由香をつまんでたほっぺを離した


「もぅ~志保は昔からそうなんだから~」


「それで?どうして黙ってたのかな~由香ちゃ~ん」


「ゲッ!?志保がちゃん付けしてる…マジで怒ってるでしょ?」

「怒ってますよ~由・香ちゃん♪」


「わかったよ~もう怒らないでよ……最後まで騙せると思ってたのに……」
由香が呟いたのは聞こえなかった


「私も"夜空"に兄さんがいるのは最近知ったの……志保に、私に兄さんがいるって事を話さなかったのは聞かれなかったから……それで"夜空"に来店した時にこれはチャ~ンスと思って志保に紹介した訳よ」


「ふ~ん…で、何がチャンスって事?」


「志保、ずーっと彼氏いないでしょ?順にフられたって聞いて、兄さんに合わせたら好きになるかな~と思ってさ♪」


「ハァ~……つまり私は由香の思い通りになったって事ね……」


「そう言う事♪志保から兄さんの事好きになった事聞いた時は作戦成功って思った訳よ(笑)
まぁ<ヒヨコ>さんの事を聞いた時はある意味ビックリしたけどね~(笑)」


「ゆ~か~~(怒)」

私は再び由香のほっぺをつねった


「こら~しふぉ~てんふぃのきゅーふぃっとになにふるのよ~、にいふぁんをしふぉとめぐりあわふぇたのはだれでふか?(こら~志保~天使のキューピットになにするのよ~、兄さんを志保と巡り合わせたのは誰ですか?)」


「うっっ…由香です……」
私は慌てて手を離す


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