青空。
2人共固まっている


先に動いたのは私だった


「は、早く帰らないと由香に怒られるね?」


「志保ちゃん……」


「なに?幸宏さん?」



「これからは志保ちゃんの事……志保って呼んでいいかな?
志保は俺の事を幸宏って呼んで欲しい」


私は驚きを隠して

「きゅ、急に何言ってるの?は、早く行こ……」


バサッ!!!!



幸宏さんは自分の持ってる袋を離して私に抱きついた
私の体は固まっていた


ドックン!!!ドックン!!!!!!


発作ではない心臓の高鳴りが早くなる

ドキドキしていき苦しくなる


「ゆ、幸……宏さん?」


「志保………俺…志保の事……が好き…なんだ!!」


「えっ?」


「志保の全部が大好きなんだ……///志保の気持ちを教えてくれ」

ドキン!?

体中が熱くなる
私は固まった腕をゆっくりと幸宏さんの背中に持っていく


「わ、私…も幸宏さ……んの事…大好きです」


「志保…幸宏って言ってくれ……俺と…俺と付き合ってくれないか?」


それは私も思っていた事…
二年も恋してて、幸宏さんの事好きってわかって


私…私…嬉しい……


私の顔には二年間、流れる事がなかった涙が溢れてく


その涙は辛い時の涙じゃなく
嬉しい時の涙だった


「わ、わたしが彼女でいいの?」

「当たり前だよ…志保以外の人はいない……俺と付き合ってくれ!?」


幸宏さんがさらにギュッと私を抱きしめる
発作は起きる様子もない


「はい…幸宏さ……幸宏…」


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