天使と悪魔~2つの顔を持つ男~

ドキンッ!




心臓が大きく跳びはねる。


皿を洗う手が思わず止まった。





「髪……、いい匂いがするな。いつもと違う」




背後から聞こえてくる緒方の低い声。

耳元で甘く囁き千里を長い腕で包み込みながら。




「あの……っ」

「眠れなかったのは俺と会うからなんだろ?緊張して」




顔を真っ赤にしながらどきまぎする千里をよそに、

緒方は意図も簡単に確信をついていく。





「可愛いやつだな、お前は」



そう言って背後から千里の細い顎を掴むと、
ゆっくり後ろへ向ける。



緒方とすぐ近くで目が合った瞬間そのまま唇が重なった。


濃厚なキスをしながら、緒方の手が出しっぱなし水道の蛇口を止める。





「まだ洗い終わってない……」





千里がキスから逃れ、恥ずかしそうに目線を落としながら小さく呟く。




だが緒方は千里の体の向きを変え、正面を向かせた。






「黙れ。キスが出来ねぇだろ」





千里を見下ろしながら強く抱きしめて再びディープキスをしてきた。




「ぁ……、ぁんっ!」


緒方は足で強引に千里の足を開かせると、

股間部分にわざと足をなすりつけてくる。





下着の下から1番感じる部分を擦られ、千里はつい声が漏れてしまう。
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