喜怒哀楽
中2の3月。行くあてのないアタシ達はフードコートで暇を持て余してた。
「まじ暇ーっなんかやることねえの?地元飽きたし!!」
「糞田舎。遊ぶとこないじゃんね」
「だよねー。てかあれ優香じゃん!!」
アイス食べながらぐだぐだいっていると向こうの方から同じ学校の後輩が歩いて来るのが見えた。
「優香!!!」
アタシの隣にいた石原千里がポッキーを左右に振りながら優香を呼んだ。
「あ!!先輩達さぼりですか?笑」
優香はにこにこしながらこっちに寄ってきた。
「優香もさぼってんじゃん」
千里は楽しそうに話をしている
アタシは優香が嫌い。
なぜか分かんないんだけど優香みたいなタイプの子は嫌いだった。
というか後輩自体あまりつるまないし好きではない
「ねえ愛美。今からカラオケ行かない?優香も暇みたいだしさ」
うわー萎える。
いらいらしてキレたらどうしよ
「別にいーけど?」
でもこの日カラオケに行かなかったらアタシはあいつと出会わなかった。