塾帰りの12分
結局、オクはちゃんと振られてくれないまま、また連絡する、と電話を切った。
あー、まいったな。
オクがあそこまで執着してくるとは思わなかった。
振るってことが、こんなに大変なことだとは思わなかったよ……
また、連絡するって言ってたけど、もうどう言ったらあきらめてくれるのかわかんないし、
正直、もうオクと話したくないよ。
私はケータイを放り出して、ベッドに倒れこんだ。
「誰か、助けて~」
そうつぶやいて、私は大きくため息をついた――