眠り姫の恋-ボディーガードは御曹司-
「お前のケータイの電話帳、俺以外の奴の番号消しといたよ」
「てなことは家族や翔香のアドレスも消したの!?」
「当たり前じゃん。俺以外と連絡する必要、ないだろ?」
さすがにあたしもブチ切れた。
「……なんでケータイまで明良に支配されなきゃなんないのよっ!?」
あたしの言ってることは間違ってないはず。
なのに明良は……、
バシッバシッバシッ……!!
いっぱいいっぱい、明良はあたしの顔や体を殴ったり蹴ったりした。
自分で言うのもなんだが、傷だらけになって倒れているあたしをにらんで明良は言った。
「俺は今から煙草を買いに行く。そこで留守番してろよ」
そう言い残して、出ていった。