手紙
第一章
急にこんなものが届いて、
びっくりしただろうか?
しかし、
君からもらったこの手紙のほうが、
私はびっくりした。
なぜかって?
こんなにも待ち焦がれたものはないのに、
そんなことはあり得ないと
心底思っていたからさ。
君にとって私はただの友達でしかなかった。
そう、
君のまわりに集まる沢山の友達の中の端にいただけだったから。
だから、
そんな君から、
しかも手渡しで手紙を受け取るなんて夢にも思わなかった。