蔓薔薇
彼女は、こちらへと向かって
いるそうだ。

「なんで誤解なんか・・・
 あっ、おやじさんかぁ
 
 セリの奴、泣いてた?」

「泣いてた・・・」

セリナさんは、イサオさんの
事をずっと愛している。
 
私とイサオさんの仲を誤解して
居ても立ってもいられないの
だろう。

私は、どうすればいいの・・・
  
ここに居ない方がいいのでは

・・・

アキラさんは、その場に立つ
 
「先に家に戻って、俺の携帯
 からセリに電話してみるよ
 俺なら出るかもしれない
 ・・・
 アニキとミオちゃんは
 食べてから戻って来てよ
 
 お金・・・」
 
「いいよ、俺が払うから
 セリに電話、頼む」

「おやじさん、また来るよ」
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