蔓薔薇
「君が泣いたあの時、俺は
 ひどく動揺した
 
 あの後からずっと
 君の涙を忘れられない
  
 君が泣いていれば
 俺はすぐに、君の元へと
 駆けつける
 
 俺は、ミオちゃんが好きだ」

彼の、この言葉が
私は、ずっと欲しかった。
 
彼が私に振り向いてくれる事
を願った。

アキラさんを好きな気持ちは
変わらない。
 
心から嬉しい出来事の
はずなのに・・・

この胸のざわめきは・・・

いったい?

戸惑う私の元へ近寄り
声をかける男性。
 
そう、それはあの頃と
変わらないヨウジの姿だった
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