蔓薔薇
「アキラ、俺がどうして
 ミオちゃんの過去を
 知ったのか・・・それは
 俺も彼女から聞いたんだ
  
 その時、ここにミオちゃんも
 仕事の使いで来ていた

 彼女は、俺とミオちゃん
 関係を誤解して、俺に
 彼女の過去を話した
  
 でも、それが全てじゃない」

「俺、あの子に聞きながら
 思ったんだ
  
 どうして、こんな大事な話を
 この子から聞いてるんだろう
 ・・・・・・
 どうして、ミオは俺に話して
 くれないんだろう
  
 俺が頼りないから・・俺が」

「違う、私の全てを話して
 アキラ、貴方に拒絶される
 のがこわかった・・・

 貴方に嫌われたら、私はもう
 生きては行けないから・・・

 言おう、今日こそは
 言わなくては、私は毎日
 そう思ってた・・・だけど
 どうしても言えなかった」
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