蔓薔薇
入り口付近で支払いを済ませ
外で待つ彼女の元へと向かう
男性と、私はぶつかり二人は
同時に謝った。

「ごめん・・・」

「ごめんな・・・」

男性は、以前の
あの彼。

「ごめんなさい・・・
 すみません」

私と目が合った彼はとても
驚いた顔をしている。

「君は、この間の・・・」

私は彼に一礼して、慌てて
BARの外へ出て行くと
整った髪に、上品な装いの
女性が立っていた。
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