蔓薔薇
「さっき、そこでセリナさんに
 会ったの
   
 赤ちゃんは眠ってた・・・」

「セリ、何か言ってた・・・
 ここで働く事」

頷いた私は、カップのコーヒー
を飲む。

彼は、私の隣に座り、私の瞳を
見つめながら逸らす事なく話す

「美桜が嫌なら、セリを
 ここでは働かせない
 
 あいつには悪いが他を探して
 もらうよ」

「セリナさん、次の仕事が
 見つかるまでの間、ここで
 働きたいと話していたけど
 本当?」

「ここよりも、条件のいい仕事
 を探して面接にも何度か
 行ったようだけど
 この不景気じゃ・・・」
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