蔓薔薇
「イサ・・・」

「でも今度、もしも神の悪戯か
 何かで、また同じ境遇に立た
 なければならなくなった時は
 俺は、美桜を選ぶ
  
 そうじゃなければ、俺は一生
 後悔するだろう
  
 俺の愛が得られない事で死を
 選ぶのはセリ、お前だけ
 じゃない、美桜も同じだ
  
 それなら、俺は美桜を選ぶ
  
 残酷な事を言っているのは
 百も承知だ
  
 だけど、それが俺の本音」

セリナさんは涙を流して

彼を見つめた。

「俺の事を、憎んで嫌いに
 なってくれて構わない」
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