蔓薔薇
抵抗する事をやめた私に
安心した、左側の男性は
運転席へと向かう。

その時、左側の私の手を
握る大きな手が見えた。

「遅れてごめん、行こう」
 
私は、何が起こっているのか
全く分からない。
 
繰り広げられる光景

それは・・・

私の手を握りしめ、一歩も
引かずに、男達を睨みつけて
いる男性。
 
彼の、その形相に
しっぽを巻いて逃げ出す
男達の姿があった。
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