姫の苦手はイケメン王子!?
 
「出席取るぞー」

先生の言葉を聞き流して、校庭を見る。
そういえば、あの男の子の名前聞いてないや…。
ま、いいか。

「……みやー。藤宮ー。ふーじーみーやー」
「あ、はい!ちゃんと居ます。」
「ボーっとしてんなよー。」

そういえば出席取るって言ってたな。
ていうか、なんでイケメン君(仮)のこと考えてんだろ。

あー、もー。
わかんないよー…。

「これで終わるぞー。」

あ、SHR終わってるし。
軽く挨拶をして、次の授業の準備。
次はー…国語か…。

「ダルイよねー。国語。」
「海華寝てるもんねー。」
「眠いじゃん。あ、つか続きだけどさー」
「あ、そう、それ聞きたかった。」
「へぇ…聞きたかったんだ。」
「な…何?何か可笑しいこと言った?」
「いえいえ。なんでもないデス。」

語尾がカタカナになってるし。
変な海華。

「で、あのイケメン君ね。」
「うん。」
「この学校で、王子って呼ばれてる人。名前が、櫂燈 蒼空。」
「へぇ。王子…か。」
「そうそ。基本的に学校には居ないんだけど、頭良いから許されるらしいよ。」
「うわー…。」

イケメンで頭よくて…か。
そりゃあ、モテるよねー。



 


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