姫の苦手はイケメン王子!?
王子side
「私達に、何か用ですか?」
困った顔で聞いてくる姫…藤宮 輝羅。
よっぽど嫌いなのか、でっかい目に少し涙が溜まってる。
隣の…園崎だっけ。そいつは何か慌ててる。
「よかったら話できないかなって。」
「俺もー。どう?園崎さん、藤宮さん。」
俺等は営業スマイルを向ける。
あ、藤宮の眉間に少し皺よった…。
そんなに嫌いか。
やっぱ、おもしれぇわ。
落し甲斐があるっつーもんだよな。
「ね?園崎さんはどう思う?」
陸はガンガン攻めんのな…。
そういうところが怪しまれるんじゃねぇの?
「あ、えと、私は…」
「あはは、可愛いね。顔、真っ赤だよ?」
「えっ!こ、これは…えと…」
「落ち着いて?ゆっくりで良いから。」
「は…はい。」
こりゃ脈ありか?
園崎…俺と顔合わせたときは普通に笑ってたし…。
「藤宮さんは?どうする?」
「私は…」
「輝羅?お前まだ帰ってなかったのかよ?」
男の声。
なーんか聞いたことあんな…。
つか、姫を呼び捨て…?
「あ、光流っ!」
「何やってんだ…って、こいつらは?」
結構なイケメン。
俺と陸ほどじゃねぇけど。
「えと…。」
藤宮が普通に話してる…?
こいつ、イケメン嫌いなんじゃねぇのかよ?
「あー、見たことあんな。」
光流って呼ばれてた男が近づいてくる。
なんだ…殴り合いは勘弁なんだけどな…。
ま、負けねぇけど。