姫の苦手はイケメン王子!?
ごめんなさい!
「あ、あの…誰、ですか?」
後ずさりしながら聞いてみる。
「あぁ、自己紹介まだだったね。俺は櫂燈蒼空。よろしく。」
「よ…、よろしくです。」
手を差し出されたけど、その手は取らない。
否、取れない。
理由は、簡単。
この人…1番苦手なタイプのイケメンだから。
「あの、ごめんなさい。」
「あー、握手無理だよね。ごめんね。」
また、キラキラスマイル。
この人、裏あるよねー。絶対。
つくってるのがわかるもん。
「初めてだしね…。まずは友達から、でどう?」
駄目だ…。寒気する。
「あ、あの!」
「何?」
息を吸って、思いっきり。
「あんたみたいなイケメン大嫌いなの!近づかないで!」
言った。