弟は魔王様
「ピギャーーー!!」
ドガガガガバダーン!!!
お、今日は二週間連続で階段を滑り転げたな。
よく大怪我しないものだと思う。
毎朝何かやらかす弟のダメっぷりに半ばため息を吐き新聞を畳む。
読んでいたのは四コマ漫画の欄のみ。他はどうでも良い。
さて、弟の朝食準備して学校行ってきますか。
まあ、朝食と行ってもトーストと目玉焼きの簡単なのを。朝は時間ないんだから良いじゃん。
階段の下で気絶している弟発見。試しにほっぺを洗濯挟みで挟む。が、反応無し。
ほっといて学校行こう。
あ゙!!忘れてたけど、私の名前は黒宮哀輝。哀輝と書いてアイキと読む。いや、読んでくれ。
中学二年のれっきとした学生である。
で、不幸にも階段から転落し気絶して床に伸びているのは弟の颯斗。一個下の一年生。
ふむ、同じ両親から生まれて何故に此処までドジなのか…。
学校へ歩きながら悩む事5分。
うん。運動神経がゼロと言う事にたどり着いた。
学校にもたどり着いた。
が、この学校ただの学校では無い。王道だが魔術学校なのだ。