アイスクリームみたいな恋したい!
『小林さん??』
頭にはてなマークが沢山あるほのかを教室に帰し、
残り少ない昼休みを4階の廊下の隅でボーっと過ごした。
キーンコーンカーンコーン~♪
『きりーつ、れい』
『さよーなら』
はぁ、今日もつきの好きな人みつけられなかった。
あたしは毎日つけている
《つき観察日記》
に
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11/11(木)収穫なし
一体いつになったらわかるのだろうか…
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とかいた。
その文章を目でおっていた。
タタタタタッ
あたしの体はその足音に反応して足音のする方をみる。
もちろん《つき観察日記》を隠して。
『誰かいるー?』
この声は!!
『た、高瀬?』
正解であって!
『うんそうだよ。小林さん?』
高瀬だ!
『こっち来る?』
『う、うん。』
カタッ
高瀬の座る場所を確保するために動いたあたしは
《つき観察日記》の事などサッパリ忘れていた。
《つき観察日記》は不運にも高瀬の足元へ…
階段から転がってきた日記を
高瀬は題名を見ようとせずに日記をあたしに渡してくれた。
『はい』
あたしは精一杯の笑顔で高瀬にここに座っていいよ、
というようにトントンッと階段を叩く。
『あ、ありがとう。』
それからの記憶がない。
甘いあまーい時間を過ごしたのに
その時間はまるでアイスが溶けるように早く過ぎていった。
『また、ね!!!』
いつものようにあたしはヒラヒラと手をふる。
『またあした!』
あたしよりも小さく細い腕が右へ左へ動く。
その行動にあたしの胸はキュンとうずく。