アイスクリームみたいな恋したい!
何だろう。これ?
唇に、触れるだけの優しい感触。
これって…これって…
バッ
『キス?!』
目の前に広がるのは白い壁。
右には男の子の頭。
左には激しく燃えているストーブ。
この状況は一体、何?
『ふぁ~。ん?小林さん!起きたんだね。もう大丈夫?』
『……全て教えて。』
『…えーっと僕が喋った後に小林さんが真っ赤になって
倒れちゃって急いで保健室連れてきたって
いえばわかるかな?』
『……ごめんなさい。』
絶対、恥ずかしくてキュン死しちゃったに決まってる。
申し訳ない。
でもどうやって運んでくれたのかなぁ?
王道のおんぶ?
はたまた、憧れのお姫様抱っこ?
いやぁー!体重がぁー!
一人で頭を抱えているあたしをよそに
高瀬は呑気にあくびをしていた。
『小林さん、僕が授業サボった事内緒にしててくれない?』
『もちろん。いいよ。重いあたしを運んできてくれたお礼。』
『重いだなんて。全然!軽かったよ!身長高いのに…。』
ちょっと待てよ…。
あたしより背の低い、しかも
痩せてる高瀬が一人で保健室まで…?
軽いって…本当に…?