アイスクリームみたいな恋したい!
…頑張る…とはいったけど…。
やっぱ一人じゃ無理だっつのー。
優についてきて…「何いってんの!ほら、さっさと行きなよ!」
っていわれるに決まってんじゃんねぇ。
よし、いく!
あたしいきまーす!
こうみえても方向には正しい体質。
あっという間に高瀬の家についた。
ドアの前で深呼吸を2回ほどしてチャイムをならした。
ピンポン
『どなた…さまでしょうか?』
カメラがついていたため、あたしの顔が映ったのだろう。
女の子の訪問でお母さんは戸惑っていた。
『高瀬くんと同じクラスの小林です。高瀬くんいますか?』
優に叩き込まれたこの二言。
噛まずに照れずにちゃんといえたよ~優!
『こうき?いるよ。ちょっと待っててね♪』
高瀬のお母さんは今日が何の日か思いつき、
嬉しそうな顔つきでいった。
ガチャ……
あれ?鍵があいた音しかしない。
どうかしたのかな?
ん?微かに声が…。
「大丈夫。大丈夫。僕ならいえる。大丈夫………」
大丈夫って何が?
ガチャリ
ドン
『うゎ』
ズシャァ
『痛ーっ。』
ドアの前までいきすぎて、開いた瞬間あたってしまった。
恥ずかしっ。
『だだ、だ大丈夫?ごめんね!』
『大丈夫、大丈夫。あたしは大丈夫。』
『あ、あのさ。これ!』
あたしはピンク色のビニール袋を手渡す。
こけた拍子に割れたと思っていたがわれていなくて安心した。
『ありがとう。』
『『あのさ!』』
ハモった!
っていうか、高瀬とハモること多いなっ。
『僕から…いい?』
なんか高瀬が先にいいたいとか初めてなんだけど。
コクン
あたしは頷いた。
『『…………………』』
少しの間、二人は沈黙に包まれた。
『……僕さ………』