starlight



----------*.圭吾.*----------


コーヒーを飲みながら

仕事をしていると、

携帯のバイブが鳴った。

すぐさま確認すると、

やはり篠宮からのメールだった。

女の子らしく、

かつ丁寧でシンプルなメール。

篠宮らしいな、と

静かに眺めた。

......本当は、

仕事なんて手につかなかった。

生徒とメアドを交換してしまった。

担任がその生徒に教えることは

ありがちなこと。

でも

俺の場合は違う。

担任でもなんでもない。

下心見え見えだ。

何てことだ。

だけど、後悔できない。

メールに喜んでいる自分がいる。

......好きなのか。

頭を抱える。

どうすればいい。

何なんだ俺は。

熱い気持ちを抑えきれない自分に、

苛立った。


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