starlight





「ごめん......」

力を振り絞って言ったその一言に、

頭を上げた将太の顔は強張っていた。

「私...将太がすごい好きだけど...
 友達として、っていう気持ちしか持てなくて。
 気持ちは嬉しいけど...
 将太の気持ちには応えられない。」

「そ...っか。」

将太のかすれた声に、涙が零れる。

「ごめん...本当にごめん...」

「ば、バカ!何でお前が泣いてんだよ。
 ダメ元だったし!大丈夫だから!」

必死に私の涙を拭く将太も、

泣きそうな表情を笑顔の下に隠していた。

それを見て、涙の勢いが増す。

「ごめっ...」

「バカ!泣くなって。
 これからは友達として、
 今まで通り仲良くしよう!
 な?」

引きつった笑顔。

将太のプライドを傷つけないためにも、

「うん」

と返事をして、すぐに別れた。







その晩、


どうしても先生に会いたくて。


先生を呼び出した。




< 32 / 87 >

この作品をシェア

pagetop