starlight
----------*.葵.*----------
学級委員長だった私は、
日頃から先生達にこき使われていた。
今日は理科準備室に呼び出された。
クラス全員のノートをまとめて提出するように、
ということだった。
将太も学級委員長なのだが、
サッカーの試合を明日に控えているということで、
部活に出なよ、と仕事を引き受けた。
「ごめん!ホントごめんな。」
将太が申し訳なさそうに手を合わせる。
「大丈夫大丈夫!!ノート提出するだけだし。」
私が笑うと、将太は少し頬を赤らめて、
「ありがとう!今度ぜってーお礼するから!」
と笑った。
将太は、私に好意を抱いてるみたいだ。
でも...今の6人の関係を壊したくない私は、
気付かないフリしてた。
......ずるいかな。
ハァッとため息をつく自分が、トイレの鏡に映る。
そんな自分に苦笑しつつ、
早く仕事を終わらせようと理科室へ向かった。