starlight
「またこんな時間に外をうろついてたのね。」
いつもは怒ったりしない。
成績をキープしておけば、の話だけど。
「ごめんなさい...」
「もしかして変な男と遊んでるんじゃないのか。」
お父さんの厳しい視線が突き刺さる。
「そんなんじゃないよ...。ちょっと用事があって」
「それよりあんた。前の模試、
学校で2位だったらしいわね。」
どこからそんな情報を得たのか。
お母さんはよく学校や他の保護者と連絡をとって
私を監視しているみたい。
「うん...。あの時気分が悪くて、
集中できなかったの。」
本当だった。
「言い訳なんか聞きたくないわ。
学校の模試ごときで2位だなんて...
親の顔に泥を塗らないでちょうだい!」
突然お母さんの平手が私の頬を直撃した。
ジーンと痛みが襲ってきて、頬が熱を帯びる。
ふいにお父さんの手が私の髪の毛を掴む。
「医者の子供としての自覚を持て。
この役立たずめが」
全ての人間を見下すようなお父さんの目つき。
2人は部屋へ入っていった。
泣く気力さえなかった。