starlight






「あいつは悪くない。
 俺がきちんと
 あいつと手を切っていれば
 葵を傷つけるようなことには
 ならなかった...」

「......」

「本当に悪かった。
 あんなことがあったわけだし、
 葵が俺を信じられないのも分かる。
 でも...俺は葵を信じる。
 葵が俺を愛してくれてたってこと...」

「愛してくれてたって...」

「えっ?」

「私の想いは過去形?」



驚いて葵を見つめた。

葵の潤んだ瞳が、

まっすぐに俺を見ていた。



「過去形じゃ...ない、と思う」

「私が今も先生を...好きってこと?」





葵は意地悪だ。

時折恥ずかしいことを

俺に言わせる。

わざと。








「......そう信じてる。」

俺が力強くそう言うと、

葵は俺の胸に飛び込んだ。






突然の出来事に、

胸が高鳴る。




















































< 79 / 87 >

この作品をシェア

pagetop