SWEET&HOT~甘いのと辛いのと~
「私が言うのもなんだけど、ここの学校の生徒…嫌味な奴多いよ?先に手を出したのはあちらさんでも、先にちょっかい出したのはこっちかも」



「…皐月はそういう考え方なんですのね」



「恵子は?」



恵子はまたまたきょとんとする。



「恵子の考え方はどう?」



そう聞かれ、しばらく目を泳がせた後、皐月の顔を見て言った。



「なんとも言えませんわ。私はそういう報告をするためにここに来たまでですから。私達が勝手にどっちが悪いか決めることでもないでしょう?」



それを聞いた皐月は、ニパーッと笑う。



「それもそっか♪そんな事件、私達には関係ないもんねー!」



そして再び移動証明書を見始め、嬉しそうに笑う。



恵子は話を続ける。



「それで、その報告をしようと校長室に来たら、校長先生はお留守のようで、待たせてもらおうとここに座ったら、その移動証明書を発見。少しだけ拝見させてもらっていたのですわ」



皐月は嬉しそうに笑ったまま、移動証明書を手放そうとしない。
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