SWEET&HOT~甘いのと辛いのと~
「…別に。体調管理もロクにできていないのに、どうして学校に来てるのかなぁ…と思っただけよ」



「それは由香に対する悪口じゃございません?」



それを聞いて、由香が2人を止めようとする。



「ちよっ…やめなよ、2人とも…」



皐月と翔は、黙って、真面目に2人のやり取りを見ている。



クラスメート達も、何事かと2人に注目していた。



「悪口だなんて微塵も。ただ…いくらがんばって学校に来ようとも、勉強に集中できないんじゃないかと思っただけ。…もうすぐ授業が始まるわよ。座ったら?」



このやり取りがだんだんめんどくさくなってきた。



恵子は悔しそうに歯ぎしりする。



そして、瑠莉に背中を見せると、自分の席に戻っていった。



「恵子vs瑠莉…勝者は瑠莉ってところやな。恵子もそうやけど、瑠莉もつくづく素直じゃあらへんなぁ」



「…あなた達は座らないの」



「友達になるんやし、名前で呼んでや~♪ほな、またな」



そう言い、自分の席に戻っていく。
< 26 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop