SWEET&HOT~甘いのと辛いのと~
「…え?」



きょとんとする皐月に対して、瑠莉は言葉を続ける。



「せんせ…シスターから呼ばれてるわよ?気づいてないの?」



皐月がシスターを見ると、シスターが怒ったような顔でこちらを見ていた。



「高橋さん…私の話を聞いていましたか?」



さすがの皐月もこれには参ってしまった。



「すいませーん…聞いてませんでした」



シスターは怒りを通り越して呆れの顔になり、ため息をついた。



「では、練習28の2番の答えは何ですか?」



今の授業は数学だ。



皐月はもちろん、瑠莉も好きじゃない。というか大嫌いだ。



練習28の2番は、グラフが、ある3点を通るとき、その2次関数を求めよ…といういろいろと計算がややこしい(皐月や瑠莉にとっては)問題で、しゃべることに夢中になってた皐月は全然解いていない。



というか、解こうという気持ちすらなかった。



「え…あっ…えっと…」



慌てふためく皐月を見た恵子も、呆れてものも言えない。



まったく…何をやってるんですの…皐月ったら。
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