five
次々と自己紹介が進んでいく。
俺の斜め前の女が挨拶を始めた。
「出席番号28番 鈴木 愛羅です。よろしくお願いします。」
「マジか!?すげぇ美人…!!」
透き通るような白い肌に、綺麗に巻かれた茶色の髪、大きな瞳に、化粧が決まっている。
彼女は明らかに異質な光を放っていた。
確かに噂に聞いた事はある。
鈴木って美人な女がいると…
俺って、来るもの拒まずだけど、自分から追うことはないから気づかなかったな。
「愛羅ちゃんって呼んでいい?俺も鈴木だからさぁ!」
俺も営業用の顔で話しかけた。